インド、ムンバイ・ラトナは裕福なアシュヴィンに使える住み込みの家政婦。
遠くて近い二人の世界が交差した時ーー。
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[作品データ]
原題:Sir (Hindi, Marathi, English/ 2018)
公開日:8月2日
製作国:インド、フランス
監督:ロヘナ・ゲラ
出演:ティロタマ・ショーム、ヴィヴェーク・ゴーンバル、ギータンジャリ・クルカルニ
配給:アロバトロス・フィルム
©️2017 Inkpot Films Private Limited,India
[作品詳細]
ムンバイで住み込み家政婦として働くラトナ。結婚が破談になってしまった雇い主アシュヴィンを、日々気遣っている。そんな中、ラトナはアシュヴィンにある願いごとを申し入れ、それをきっかけに二人は親交を深めていく。ラトナは家の事情で若くして結婚させられるが、夫が早逝し未亡人となり、嫁ぎ先への仕送りのために住み込みで働くという不幸を詰め合わせたような人生であることが明かされる。
ゲラ監督は過去にテレビやヒンディー映画の脚本や構想を手がけているが、アメリカで学びNPOの広報を担当するなど、広く世界を見てきた人。かつて自身の家で働く使用人を見て階級社会の不条理を感じ、作品の構想としたという。インドにおいて身分格差がある恋愛は非現実的だが、フィクションの部分には監督の願いが込められているのだと受け取れる。2018年カンヌ国際映画祭批評家週間「GAN基金賞」受賞作。公開前に監督が来日し、多くのメディアでインタビューが取り上げられた。
[映画評、監督インタビュー]
ラブストーリーを通してインドの階級格差と寡婦問題を描く 映画「あなたの名前を呼べたなら」監督インタビュー(毎日新聞 8月1日掲載)
https://mainichi.jp/articles/20190731/mog/00m/040/013000c
藤原帰一の映画愛 あなたの名前を呼べたなら 階級の隔たりと性差別、空間と言葉の抑制で
(毎日新聞 7月28日掲載)
https://mainichi.jp/articles/20190728/ddv/010/070/019000c
シネマの週末・この1本 あなたの名前を呼べたなら 理不尽でもまっすぐに
(毎日新聞 8月9日 東京夕刊掲載)
https://mainichi.jp/articles/20190809/dde/018/070/002000c
インドの女性問題と階級格差を描く『あなたの名前を呼べたなら』
映画の境界線 大場正明(Newsweek 日本版 8月1日掲載)
https://www.newsweekjapan.jp/ooba/2019/08/post-69.php?t=1
階級格差を超えた愛…ロヘナ・ゲラ監督インタビュー(読売新聞大手小町 8月2日掲載)
https://otekomachi.yomiuri.co.jp/enta/20190802-OKT8T166390/
食事をする場所も別々 インドに今も残る身分制度のおかしさ
ロヘナ・ゲラ――この人のスケジュール表 月永 理絵(週刊文春 2019年8月8日号)
https://bunshun.jp/articles/-/13140
未亡人のメイドと雇い主の御曹司、禁断の恋… 階級社会インドで未公開のワケは?『あなたの名前を呼べたなら』監督が語る ライター:松岡環(Banger!!! 08.02掲載)
https://www.banger.jp/movie/15161/
身分の違い超えた愛の形 インドの女性監督デビュー作『あなたの名前を呼べたなら』
(朝日新聞デジタル 2019.07.23掲載)
https://www.asahi.com/and_w/20190723/733933/
※文中敬称略
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