『バジュランギおじさんと、小さな迷子』『盲目のメロディ』などを日本に配給したスペースボックスが、インド映画の多様性を紹介する「インディアンムービーウィーク」の開催を発表。ラインナップは、映画産業がさかんな5言語(ヒンディー、タミル、テルグ、マラヤーラム、カンナダ)の、日本初上映が7作品、インド人団体による自主上映で英語字幕版が上映された3作品合わせて10作品が上映される。2019年の初開催から今年で2回目。
[開催期間]
キネカ大森:9月11日(金)~10月8日(木)
新宿ピカデリーほか全国各地の劇場:9月25日(金)〜(終了日未定)
刈谷日劇:10月2日(金)〜
シネ・リーブル梅田:10月9日(金)~10月22日(木)
主催:SPACEBOX
公式サイト:https://imwjapan.com/
ラインナップは以下のとおり(あらすじは公式テキストより)。
-Table of Contents
- 1 無職の大卒 (原題:Velaiilla Pattadhari)
- 2 ウイルス (原題: Virus)
- 3 浄め (原題:Shuddhi)
- 4 僕の名はパリエルム・ペルマール(原題:Pariyerum Perumal)
- 5 ジャパン・ロボット(原題:Android Kunjappan Version 5.25)
- 6 お気楽探偵アトレヤ(原題:Agent Sai Srinivasa Athreya)
- 7 結婚は慎重に!(原題:Shubh Mangal Zyada Saavdhan)
- 8 ビギル 勝利のホイッスル(原題:Bigil)
- 9 ストゥリー 女に呪われた町(原題:Stree)
- 10 伝説の女優 サーヴィトリ(原題: Nadigaiyar Thilagam)
無職の大卒 (原題:Velaiilla Pattadhari)
[あらすじ(公式サイトより)] 大学で土木工学を学んだラグヴァランは、花形のIT専攻でなかったばかりに職が見つからない。ようやくチャンスを掴むが、大手建設会社の御曹司と対決する。インド映画定番の「職のない若者」をダヌシュが好演した、爽やかで痛快な一作。日本初上映。
[蛇足情報] 志望の職を得られない若者の苦悩に、長男であることの辛さが加わり、不本意な日々を送る主人公。人生を諦めかける主人公を励ます、母の言葉に泣ける。けれどもある時チャンスが訪れ、最大限に自分の能力を発揮しようと奮闘する主人公に胸を打たれる。ダヌシュのクートゥーダンスとアクションも見どころだが、後半部分の息もつかない長ゼリフには刮目。カージョル(DDLJ 勇者は花嫁を奪う)を悪役に迎え、『ラ・ラ・ランド』ばりの道路封鎖ダンスで豪華に盛り上げたシリーズ2作目も製作されたが、この1作目のほうが、ドラマとコメディと家族愛と勧善懲悪がバランスよく融合し、主人公の感情が細やかに描かれていると思う。アニルドによるタイトルトラックが流れる中、カメラに向かって歩くダヌシュの勇ましい姿を脳裏に焼き付けてください。
監督 | ヴェールラージ |
出演 | ダヌシュ(クローゼットに閉じ込められた僕の奇想天外な旅)、アマラ・ポール(神さまがくれた娘)、サムドラカニ(カーラ 黒い砦の闘い)、サランニャー・ポンヴァンナン(24) |
音楽 | アニルド(ペーッタ) |
データ | 133分/ タミル語/ 2014年 |
ウイルス (原題: Virus)
[あらすじ(公式サイトより)] 原因不明の高熱と嘔吐で病院に運び込まれた男性は、程なく死亡する。2018年にケーララ州北部で発生したニパウイルス感染症。原因究明と感染拡大防止に努めた対策本部、治療に当たった医療従事者らを描く群像ドラマ。日本語字幕版初上映。
[蛇足情報] コウモリを発生源とするニパウイルスの感染拡大を描いたスリラーだが、新型コロナウイルスのパンデミックを経験してから本作を観ると、現実と物語が重なり合う部分が、痛いほどのリアリティをもって伝わってくる。新型コロナの流行が始まった頃に世界中で話題になったパンデミックを取り上げた米映画『コンテイジョン』(2011/ 監督:スティーブン・ソダーバーグ)と比較すると、違いがとても興味深い。本作は2019年にセルロイド・ジャパンにより自主上映されたが、今回は日本語字幕版の初上映となる。ドラマとしても、医療スリラーとしても、完成度が高い作品。
監督 | アーシク・アブ |
出演 | レーヴァティ(マルガリータで乾杯を!)、パールヴァティ(チャーリー、バンガロール・デイズ)、クンチャーコー・ボーバン |
音楽 | スシン・シャーム |
データ | 150分/ 2019年/ マラヤーラム語 |
浄め (原題:Shuddhi)
[あらすじ(公式サイトより)] インドを訪れた米国人女性が、バンガロールで拳銃を入手する。そこからマイソール、マンガロールと、一見ただの観光旅行にみえるその行程は、危険な使命を帯びた旅だった。インドに根深い「女性への暴力」の問題と向き合う一作。日本初上映。
[蛇足情報] 「インドでは20分に1件の割合で、レイプ事件が起こっている」(予告編のセリフより、筆者訳)。2012年、デリーで女子学生が集団に暴行され殺された事件は、インド政府の性犯罪対策に不満を抱く人々の怒りに火を注いだ。各地で大規模なデモが起こり、「ニルバヤー(勇気ある)」さんと名付けられた犠牲者を悼む集会も開かれた。移送先のシンガポールから犠牲者の遺体が帰国した際、デリー国際空港では、マンモハン・シン首相とインド国民会議派ソニア・ガンディー総裁(肩書きはいずれも当時のもの)が、日曜日の朝3時という時間にもかかわらず出迎えたと聞く。政府要人を含め、人々は理由もなく殺された被害者に最大の弔慰を表し、未成年者を除き加害者全員を死刑に処すことで〝正義〟が下された(それ以前に、獄中で一人が自殺している)。この事件は、ドキュメンタリー作品『India’s Child』(監督:Leslee Udwin/ 2015年)やNetflixオリジナル作品『デリー凶悪事件』(監督:リチー・メヘター/ 2019年)などに取り上げられており、本作にも登場する。この事件のネガティブなイメージが強すぎ、インドは性暴力大国と忌み嫌われているが、翻って日本を見るとどうだろうか。若い女性が強姦ののち殺害され、憐れみもなく棄てられる事件は皆無ではない。2017年に日本の刑法が110年ぶりに改正されたが、強姦致傷で被害者が殺されても、死刑が適用されるとは限らない。決して、対岸の火事ではない。知名度がある俳優が出演していないので注目度は低いかもしれないが、多くの方にご覧いただきたい。インド神話を織り交ぜて描かれる点が、単なる社会派スリラーを超えたユニークな視点で、物語をさらに深めている。
監督 | アーダルシュ. H. イーシュワラッパ |
出演 | ニウェーディタ、ローレン・スパルターノ、アムルタ・カラガダ、シャシャーンク・プルショータム |
音楽 | ジェシー・クリントン |
データ | 116分/ 2017年/ カンナダ語 |
[資料出典]
▼ インドで性犯罪への罰則強化求めるデモ、集団暴行がきっかけ(2012年12月22日/ AFPBB)
https://www.afpbb.com/articles/-/2917871
▼ Sonia Gandhi and Prime Minister Manmohan Singh junked their customary security paraphernalia to reach IGI Airport (India Today/ Hakeem Irfan/ December 31, 2012)
https://www.indiatoday.in/delhi-gangrape/story/delhi-gangrape-victim-sonia-gandhi-manmohan-singh-secretly-journey-igi-airport-125724-2012-12-31
▼ バス集団レイプ事件、死刑囚4人の刑執行 インド (2020年3月20日/ AFPBB)
https://www.afpbb.com/articles/-/3274382
▼ 性犯罪に関する刑法~110年ぶりの改正と残された課題 (2018年10月22日/ NHK)
https://www.nhk.or.jp/heart-net/article/128/#:~:text=2017%E5%B9%B46%E6%9C%88%E3%80%81%E6%80%A7,%E6%B3%A8%E7%9B%AE%E3%81%8C%E9%9B%86%E3%81%BE%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
僕の名はパリエルム・ペルマール(原題:Pariyerum Perumal)
[あらすじ(公式サイトより)]
弁護士を目指し法科大学に進学したパリエルム・ペルマール。ダリト(不可触民)出身の彼は、仲良くなった女子学生の親族から激しい差別を受ける。インド社会の暗部であるカースト問題を、圧倒的なリアリズムと幻想的表現で描いた名作。
日本初上映。
※本作には、CGにより表現された動物への暴力の描写が含まれます。
[蛇足情報] ラジニカーントがムンバイのダラヴィスラムの王を演じる『カーラ 黒い砦の闘い』を監督したパー・ランジットがプロデュースした。弁護士になるという希望を持ち大学に進学した青年の壮絶なドラマ。差別される側だけではなく、差別する側も身分制度に縛られていることを知り、理想の社会は何かということを考えさせられる。さまざまな映画賞を総取りしたことがうなづける(そして評論家レビューもすこぶる高い)、ものすごい熱量でつくられた作品。サントーシュ・ナーラーヤナンの音楽も見事に調和している。
監督 | マーリ・セルヴァラージ |
プロデュース | パー・ランジット(カーラ 黒い砦の闘い) |
出演 | カディル、アーナンディ、ヨーギ・バーブ(サルカール 1票の革命) |
音楽 | サントーシュ・ナーラーヤナン(カーラ 黒い砦の闘い) |
データ | 153分/ 2018 年/ タミル語 |
ジャパン・ロボット(原題:Android Kunjappan Version 5.25)
[あらすじ(公式サイトより)] ケーララ州の片田舎にやってきた日本製ロボット。頑固老人の心はロボットの登場によって変化し、一人息子との関係も揺らぎ始める。着ぐるみ感満載のロボットなど脱力系コメディに見せかけ、鋭い皮肉を随所に散りばめる。 日本初上映。
[蛇足情報] 仕事を得るためロシアに行く息子。息子が家を出たため独居になってしまった頑固な老人。ひとクセある村の住民たち。そこに、息子の出稼ぎ先であるロシアから日本製のロボットが送り込まれてくる。独居老人はロボットを受け入れるのか。一つひとつのエピソードがこぼれなくつなぎ合わされて、見事な物語になっている。考えさせられることも多い。初見時はただただ驚いた。海外向け商業ルートが確立されているヒンディー語映画などに比べるとマラヤーラム語映画は注目が低く、日本で上映される機会は映画祭止まり。伝説級の『魔法使いのおじいさん』(監督:G. アラヴィンダン/ 1979年)もマラヤーラム語作品。こんな作品が一般公開されるようになってほしい。鑑賞前に、カレル・チャペックの戯曲『ロボット』や、SF作家アイザック・アシモフの「ロボット3原則」を押さえておくと、より考えが深まるかもしれません。
監督 | ラティーシュ・バーラクリシュナン・ポドゥヴァール |
出演 | サウビン・シャーヒル(ナイジェリアのスーダンさん、チャーリー)、スラージ・ヴェニャーラムード(アブ、アダムの息子) |
音楽 | ビジバール |
データ | 138分/ 2019年/ マラヤーラム語 |
お気楽探偵アトレヤ(原題:Agent Sai Srinivasa Athreya)
[あらすじ(公式サイトより)] 探偵業を始めたアトレヤは、レイプ殺人事件を調査するうちに、線路脇で身元不明死体が多数見つかる別の怪事件に絡め取られ、自身が容疑者となる。2020年8月に日本でも公開された『きっと、またあえる』にも登場ナヴィーン・ポリシェッティ主演のユーモア探偵映画。 日本初上映。
監督 | スワループ R. S. J. |
出演 | ナヴィーン・ポリシェッティ(きっと、またあえる)、シュルティ・シャルマー |
音楽 | マークK. ロビン |
データ | 146分/ 2019年/ テルグ語 |
[蛇足情報] 俳優は初主演作、監督も初長編作品ながら、製作費の約5倍の興収を叩き出した脅威の大ヒット作品。練り上げられたストーリーと、主演のナヴィーン・ポリシェッティの引き出しが多すぎる多彩なキャラクターは見どころ。アクションとダンスで魅せる俳優が多い中、これだけ芸風が広い俳優というのはある意味、大発見。『きっと、うまくいく』のアシッドと同一人物には見えないので、二度驚く(それぞれ再見したくなること必至)。他の言語へのリメイクが進んでいる点もうなづける快作。映画メディア『フィルム・コンパニオン』は、「テルグ語映画この10年で最高のコメディ・スリラー」と評価した。
[資料]
▼ この俳優に大注目!ノスタルジック青春コメディ『きっと、またあえる』& 祝「インディアンムービーウィーク2020」開催 (ライター:安宅直子/ BANGER!!! 2020.08.20掲載)
https://www.banger.jp/movie/40990/
▼ 2019లో భారీ వసూళ్లు రాబట్టిన సినిమాలివే.. (Sakshi/ Dec 31, 2019)
https://www.sakshi.com/news/family/roundup-2019-special-story-tollywood-movies-1252065
▼ Agent Sai Srinivasa Athreya Review: The Best Telugu Comedy Thriller Of This Decade
(BY KARTHIK KERAMALU/ Film Companion/ POSTED ON JUNE 22, 2019)
https://www.filmcompanion.in/reviews/telugu-review/agent-sai-srinivasa-athreya-review-the-best-telugu-comedy-thriller-of-this-decade/
結婚は慎重に!(原題:Shubh Mangal Zyada Saavdhan)
[あらすじ(公式サイトより)] 密かに愛を育んでいたカールティクとアマン。アマンがいとこの結婚式のため帰郷した時、二人の関係が彼の父に知られてしまう。両親に逆らえず、アマンは許嫁との結婚を承諾する。男性カップルの波乱を通じ、結婚と幸せについて疑問を投げる。 日本語字幕版初上映。
[蛇足情報] 精子バンクで稼ぐ無職の青年。コールセンターの女声オペレーター。モデルとの結婚を夢見る薄毛に悩む男性。アーユシュマーン・クラーナーはデビュー作『ドナーはヴィッキー(原題:Vicky Donor/ 2012年)から、『Dream Girl』『Bala』(2作とも2019年)まで、異色のヒーロー(主人公)を演じてきた。アーユシュマーンのもう一つの看板は、ちょっと変わった結婚コメディ。ぽっちゃり体型の女性と結婚した音楽オタクの若者『ヨイショ! きみと走る日(原題:Dum Laga Ke Haisha/ 2015)』、結婚前にEDに悩む青年『Shubh Mangal Saavdhan』(未/ 2017年)など、従来の王道ボリウッドでは描かれなかったタイプの青年を演じてヒットを飛ばしてきた。本作は、『Shubn Mangal Saavdhan』のスピンオフとして、ゲイカップルを主人公に据えた家族のコメディ。SMSのヒロイン、ブーミー・ペードネーカルがカメオ出演している。
2018年9月、同性間の性行為を「不自然な違法行為」と定める植民地時代に制定された刑法377条について、インド最高裁判所が違憲と判決を下した。この判決では同性婚については言及されていない。
本作の公開以前に、日本でも『炎の二人』(原題:Fire/ 監督:ディーパ・メータ/ 1996年)、『アリーガルの夜明け』(原題:Aligarh/監督:ハンサル ・メータ/ 2015年)などLGBTを主題に置いた作品が映画祭上映されている。劇場公開作品では、校長先生がゲイ(演じるのは故リシ・カプール)という設定の『スチューデント・オブ・ザ・イヤー 狙え! No.1!!』(監督:カラン・ジョーハル/ 2012年)も2014年に公開された。
本作の「Times of India」映画評は好意的な評価だった。無理やりにハッピーエンドをねじ込まない終わり方に、インドのLGBT社会への希望を感じられる。興行収入は残念ながら製作費回収程度止まりだったようだが、『アリーガルの夜明け』と比べ、LGBTを取り巻くインド社会が大きな変化を迎えつつあることを感じられる作品。
監督 | ヒテーシュ・ケワルヤー |
出演 | アーユシュマーン・クラーナー(盲目のメロディ)、ジーテンドラ・クマール |
音楽 | タニシュク・バーグチー |
データ | 117分/2020年/ヒンディー語 |
[参考資料]
▼ インド最高裁、同性同士の性行為に合法判決(2018年9月6日 / BBCNews Japan)
https://www.bbc.com/japanese/45431512
▼ Shubh Mangal Zyada Saavdhan Movie Review : Ayushmann and Jitendra steal the show (Pallabi Dey Purkayastha/ Updated: Feb 21, 2020/ Times of India)
https://timesofindia.indiatimes.com/entertainment/hindi/movie-reviews/shubh-mangal-zyada-saavdhan/movie-review/74239047.cms
▼Shubh Mangal Zyada Saavdhan/ Box Office India
https://boxofficeindia.com/movie.php?movieid=5751
ビギル 勝利のホイッスル(原題:Bigil)
[あらすじ(公式サイトより)] 花形サッカー選手だったマイケルは、友人に代わり女子サッカー州代表チームの監督となり、全国大会に進出する。女性のエンパワーメントをテーマに据える一方、ヴィジャイのダンス、アクション、一人二役も盛り込み、見どころ満載。 日本語字幕版初上映。
監督 | アトリ |
出演 | ヴィジャイ(サルカール 1票の革命)、ナヤンターラ(永遠の絆)、ヨーギ・バーブ(サルカール 1 票の革命)、ジャッキー・シュロフ(サーホー) |
音楽 | A. R. ラフマーン |
データ | 177分/2019年/タミル語 |
[蛇足情報] 『マジック』(原題:Mersal/ 2017年)の大ヒットコンビ、アトリ監督とヴィジャイが再タッグ。人気スポーツのクリケットではなく、むしろマイナーなサッカーの女子選手と、代役監督となった元選手主人公。サッカーがうまくても、さまざまな事情で競技を続けられない女性たちが描かれ、その背景にある社会的なしがらみを、マイケルが説得していく。劇中、A.R.ラフマーンと作詞家ヴィヴェークが手がけた、女性にエールを送る曲「Singappenny(ライオンガール)」は、本作の見どころの一つ。本作の予告編は、YouTube公開から78時間で200万回「いいね」を獲得し、興行収入もタミル語映画の歴代興収5位(マルチリンガル作品含む)の大ヒットとなった。ダンスシーンは少ないもののとても豪華で、インド映画に期待されるダンス、ファイトシーン、ロマンス、コメディ、家族愛等々が十分に盛り込まれていて、マサラ映画としても見応えある作品。どれを観るか悩んだらまずビギル 。
[参考資料]
▼ ‘BIGIL’ TOPS TABLE AS HIGHEST TAMIL GROSSER EVER – FINAL WORLDWIDE REPORT (By Cinetrak,JANUARY 26, 2020 7:00 PM)
http://cinetrak.in/news_details.html?id=5e2d610d64ff430a9d9ce87b
▼ Bigil becomes most liked Indian movie trailer of all-time, beats Shah Rukh Khan’s Zero (By – TIMESOFINDIA.COM/ Created: Oct 16, 2019, 12:05 IST)
https://timesofindia.indiatimes.com/entertainment/tamil/movies/news/bigil-becomes-most-liked-indian-movie-trailer-of-all-time-beats-shah-rukh-khans-zero/articleshow/71610078.cms
ストゥリー 女に呪われた町(原題:Stree)
[あらすじ(公式サイトより)] 祭りの季節になると女の幽霊(ストゥリー)が現れ、若い男性をさらうという伝説がある町。仕立屋のヴィッキーはある日、謎めいた女性に出会う。その頃、ヴィッキーの友人が幽霊にさらわれる。幽霊伝説を基にしたホラーコメディ。 日本初上映。
監督 | アマル・カウシュク |
出演 | ラージクマール・ラーオ(バレーリーのバルフィ)、シュラッダー・カプール(サーホー)、パンカジ・トリパーティ、アパルシャクティ・クラーナー、ヴィジャイ・ラーズ/ノーラ・ファテヒ(アイテム出演) |
音楽 | サチン-ジガル |
データ | 128分/2018年/ヒンディー語 |
[蛇足情報] カルナータカ州に伝わる怪談に基づいて、『インド・オブ・ザ・デッド』の監督コンビ、ラージ・ニディモールー & クリシュナDK が脚本とプロデュースを手がけたゴースト・ホラー。幽霊除けのまじない言葉が描かれた壁に立ちションをした、仕立屋のヴィッキーを演じるラージクマール・ラーオ。長ゼリフがすごい。カウシュク監督は本作が長編デビューながらも、フィルムフェア賞などで監督賞を総ざらい。中規模作品ながらも年間トップ10のヒットとなった要因は、脇をガッチリ固める個性派俳優の名演。気軽に楽しめるホラーコメディ。
[参考資料]
TOP INDIA TOTAL NETT GROSS 2018
https://boxofficeindia.com/years.php?year=2018&pageId=4
伝説の女優 サーヴィトリ(原題: Nadigaiyar Thilagam)
[あらすじ(公式サイトより)] 1940 年代末、女優になろうと「映画の都」マドラスにやって来た少女サーヴィトリ。小さな役を求めて奔走していた彼女は、数年の後に大スターとなっていた。実在の大女優の一代記。豪華絢爛なソングと古映画の再現シーンが見もの。日本初上映。
監督 | ナーグ・アシュウィン |
出演 | キールティ・スレーシュ(サルカール 1票の革命)、ドゥルカル・サルマーン(ウスタード・ホテル、チャーリー)、サマンタ・アッキネーニ(マッキー) 、ヴィジャイ・デーヴァラコンダ |
音楽 | ミッキーJ. メイヤル |
データ | 167分/2018年/タミル語 |
[蛇足情報] 1936年(37年という説もあり)、現在のアーンドラ・プラデーシュ州に生まれたサーヴィトリ。50年代に映画デビューし、81年に40代で早逝するまでの約30年間、タミル、テルグ語映画を中心に、カンナダ語、ヒンディー語、マラヤーラム語映画まで生涯で200作品を超える映画に出演した。もっとも活躍した時期は、N.T.ラーマーラオやANRなどの大スターが、サーヴィトリのスケジュールに合わせて撮影していたという。物語は、病に倒れ意識が戻らないかつての大女優の半生が、新人女性記者の取材を通じて明らかにされていく。大女優のパートはデジタルで、新人記者のパートは16ミリフィルムで撮影されている。古いパートがフィルム撮影になりがちだが、その対比が独創的。新人記者は同僚とともに取材を重ね、大女優の物語を紡いでいく中、人生の学びを得る。古き佳き時代の映画の都マドラスを再現した音楽や映像がこのうえなく美しい。サーヴィトリを演じたキールティ・スレーシュは、本作で国家映画賞を受賞。マルチリンガルで製作された作品で、インド人団体の上映会でテルグ語ヴァージョンが上映されたが、IMWではタミル語ヴァージョンが上映される。
[資料]
Who is Mahanati Savitri and why a biopic is being made on her
Priyanka Sundar/ Hindustan Times May 08, 2018 09
https://www.hindustantimes.com/regional-movies/who-is-mahanati-savitri-and-why-a-biopic-is-being-made-on-her/story-OyehXX6T4159MNH9ExrmLM.html