全世界に捧ぐ、スーパー・ユニバーサル・アクション!!
世界を交錯する 諜報(スパイ)と銃弾!!
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[ストーリー]
諜報組織RAW(Research and Analysys Wing)の凄腕エージェント、ハリードとカビール。先輩、後輩として良い関係を築いてきた二人だったが、ある時二人の関係が崩れ、敵同士となる。凄腕エージェント同士の殺し合いはまさに「戦争」。2019年にヒンディー、タミル、テルグの3言語で公開され、その年の超話題作で、4言語で公開された『サーホー』を超え、インド映画の興収トップを勝ち取った。2019年の大ヒット作が、いよいよ日本で公開される。
[作品詳細]
原題:WAR (ヒンディー語/ 2019)
監督:シッダールト・アーナンド
出演:リティク・ローシャン(クリッシュ)、タイガー・シュロフ(フライング・ジャット)、ヴァーニー・カプール、アーシュトーシュ・ラーナー、アヌプリヤーニー・ゴーエンカー(パドマーワト)
音楽:ヴィシャール=シェーカル
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
配給協力:インターフィルム
宣伝:アティカス
©️Yash Raj Films Pvt. Ltd.
▼公式サイト
https://war-movie.jp/
[特報映像]
日本公開前に、メインキャストの二人から寄せられたビデオメッセージが公開に。タイガーは2019年末に、密かに訪日していたことを告白。
[蛇足情報]
本作の見どころは、身体能力が高い二人の人気俳優が見せる大スケールのアクションと、ソング&ダンスシーン。
先輩エージェント、ハリードを演じるリティク・ローシャン(クリッシュ)は、子役を経て、2000年に父ラケーシュ・ローシャン監督による『Kaho Naaa…Pyaar Se(意訳:恋に落ちたと言ってくれ)』(ヒンディー語/ 2000)で映画デビュー。興収が年間1位の爆発的なヒットとなった。同作はその年の主要な映画賞を総ざらいし、同作の映画賞受賞数は、ギネス記録に登録された。リティクはフィルムフェアやIIFA(インド国際映画アカデミー賞)など主要な映画賞で「デビュー俳優賞」「ベスト俳優賞」をダブル受賞し、一気にスターダムのトップに上り詰めた。その後も宇宙人との出会いを描くSFファンタジー『Koi… Mil Gaya』(2003/ 日本未公開)、『Dhoom 2』(2006/ 日本未公開)、『人生は二度とない』(2011/ 映画祭上映)、『クリッシュ』(2013)、『バン・バン!』(2014/ 映画祭上映)など、ヒット作を叩き出した。2010年代後半はヒット作に恵まれなかったが、2019年は本作のほか、貧困層の子どもたちを特訓しインドのトップ大学に送り込んだ実在の数学教師をモデルにした『Super 30』もヒット。スターとしての復活をみせた。
後輩エージェントを演じるタイガー・シュロフは、言語圏を越えて多くの作品に出演してきたジャッキー・シュロフ(サーホー )を父に持つ。二世俳優ながら、身体能力を活かした流れるようなアクション、流麗なダンスは若手俳優の中でもトップレベル。父の七光りではなく、実力で話題作の出演機会を勝ち取り、シュラッダー・カプールとの競演作『Baaghi』(2016)がヒット。続編は『タイガー・バレット(原題:Baaghi 2)』(2018)の邦題で日本でもDVDが発売された。今後は『ランボー』のヒンディー語版リメイクの主演も決まっている。日本では、覆面ヒーローもの『フライング・ジャット』(2016)や『ムンナー・マイケル』(2017)が映画祭上映され、人気が出始めている。タイガーにとって、リティクは長年憧れだった存在。共演が決まり、タイガーはその喜びをツイートしていた。
Year 2000. Kaho na pyaar hai released and an inspired 9 year old me doing nonsense in his school talent show. 18 yrs later still inspired and still trying to make sense out of your crazy skill! @iHrithik https://t.co/IZ2EY2ABkg
— Tiger Shroff (@iTIGERSHROFF) April 29, 2018
二人とも、マイケル・ジャクソンをリスペクトする超絶級のダンスの名手。本作冒頭のソングシーン「Jai Jai Shivshankar」のダンス競演シーンは、二人の動きが見事にシンクロし、瞬きする間が惜しいほどの完成度。流麗なアクションで登場するタイガー(アシックスのブランド・アンバサダーを務めているので、やたらにシューズが強調されている)に対し、リティクは、ポケットに手を入れたまま涼しい顔で流麗なステップを踏みながら登場。二人の動きが対極になっている点も面白い。
監督のシッダールト・アーナンドは、脚本、助監督などを経て『Salaam Namaste』(2005)で監督デビュー。ハリウッド映画『ナイト・アンド・デイ』(監督:ジェームズ・マンゴールド/出演:トム・クルーズ、キャメロン・ディアス/2010)のリメイク『バン・バン!』(2014)を、リティク・ローシャン、カトリーナ・カイフ出演で、オリジナルにはなかったファミリードラマ要素を盛り込んでリメイク。ダンスもアクションも手抜かりなく盛り込み、オリジナルからさらに昇華させた作品に仕上げた。大ヒットしたものの、派手なアクションシーンのため製作費が巨額だったため、公開年は利益が上がらなかったという。
ヒロインのヴァーニー・カプールは2013年デビュー。全編パリで撮影された『ベフィクレー 大胆不敵な二人』でランヴィール・シン(ガリーボーイ)との共演が話題になった人。ヤシュ・ラージ製作作品のある意味名物といえば、ものすごーく美しい俳優を凝りに凝ったセットで躍らせるソング&ダンスシーン。過去には、リティクとアイシュワリヤー・ラーイの超美形の二人を起用し、社会現象的にヒットした『Dhoom 2』(2006)や日本でも公開された、アーミル・カーンとカトリーナ・カイフ共演の『チェイス!』などあり、本作でも、ヴァーニー・カプールとリティクのダンス競演曲「Ghungroo」が盛り込まれている。
『恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム』や『ラ・ワン』を手がけた二人組、ヴィシャール=シェーカルが音楽を手がけ、全曲シングル発売(死語)できそうな粒揃いの曲が揃っている。
『バン・バン!』から5年を経て公開された『WAR ウォー!!』。ダンスもアクションもネクストレベルの二人の俳優による最高峰のアクションとエンターテインメントが詰まった作品。インドでは大人気のリティク・ローシャンだが、意外にも日本では主演作が一般公開されていない。『アルターフ 復讐の名のもとに』はDVDのみ、『クリッシュ』もDVD発売時に少し劇場上映されたのみ。『人生は二度とない』『バン・バン!』ともに映画祭上映からの発展はなかった。本作の日本でのヒットを祈願するばかり。
[関連記事]
▼2019年インド映画の興行収入世界No.1!! 『WAR ウォー!!』7月17日日本公開決定!(BANGER!!! 2020.05.27掲載)
https://www.banger.jp/news/34971/
▼凄腕エージェント2人の死闘描くインド映画「WAR ウォー!!」公開
(映画ナタリー 2020年5月26日 掲載)
https://natalie.mu/eiga/news/380408
▼インド次世代スター共演で記録的ヒット『WAR ウォー!!』7月公開
(Cinemacafe 2020.5.26掲載)
https://www.cinemacafe.net/article/2020/05/26/67260.html
▼インドの大ヒットアクション「WAR ウォー!!」日本版ポスターと予告編が解禁(TV LIFE 2020年06月05日)
https://www.tvlife.jp/entame/293369
▼ 筋肉が優雅に躍動するアクション&超絶ステップのダンス!! ハリウッド水準のインド映画『WAR ウォー!!』/ ライター:松岡環 (BANGER!!! 2020.07.14 掲載)
https://www.banger.jp/movie/38287/
▼ キネ旬Review
http://www.kinenote.com/main/feature/review/vol127/p5.aspx
(文中敬称略)
[DVD発売情報]
発売日:2020年11月9日
販売元 : Happinet
映像特典(予定):メイキング/ リティク・ローシャン、タイガー・シュロフ コメント/ 劇中歌2曲/ オリジナル予告
[出演者の過去作品]