2020年2月のインド映画

2020Feb
2月の劇場公開はヒンディー映画1作品。新潟、大阪にてマサラ上映のイベントが開催されます。

[今月の公開]

2月公開のインド映画は1作品のみ。映画祭上映時に観客を熱狂のマサーラーに誘ったボリウッド映画がいよいよ日本で公開されます。

プレーム兄貴、王になる (原題:Prem Ratan Dhan Payo/ 2020年2月21日公開)

プレーム兄貴王になる

これぞインド映画! 歌って!踊って!気分スッキリのハートウォーミング・マサラムービー

劇団員のプレームは、プリータムプル王国の市場である男から声をかけられる。男は王国の大臣。彼の目的は、4日後に迫る王位継承式に向け、同国の王子にうり二つのプレームを影武者に仕立てることだった。プリータムプールのヴィジャイ王子はその時、命を狙われ、重傷を負っていた。役者魂で影武者任務に奮闘するプレームは、王子のきょうだいや婚約者との冷え切っていた関係を、少しずつ温めていく。

歌と踊り、豪華な衣装、これぞ〝ボリウッド〟映画の決定版

2015年にインドで大ヒットし、日本でもインディアン・フィルム・フェスティバル・ジャパン(IFFJ)2017で『プレーム兄貴、お城へ行く』として上映され、満席回も出る人気作品となった本作品。いまも伝説的なヒンディー映画のブロックバスターとして知られる『私はあなたの何?(Hum Aapke Hain Koun…!/ 1994)』を手がけたスーラジ・バルジャーティヤ監督と、『バジュランギおじさんと、小さな迷子』のサルマン・カーンが14年ぶりに組み、時代に流されず、ダンスと家族愛にあふれた古き佳きボリウッド作品をつくりあげた。

「歌って踊るボリウッド」と揶揄されるヒンディー映画だが、近年はダンスなし、あっても2、3曲程度の作品が増えている。2010年代の作品ながら、挿入歌10曲中8曲がダンス付きという本作。そして、王道のハッピーエンド。これぞボリウッドの極楽歌劇。

ヒロイン役のソーナム・カプールの豪華な衣装も見どころ。ボリウッドのファッション・リーダーとして知られるソーナムは、衣装を自らスタイリングした。1940年代のラジャスタン州ジャイプルの王妃であり、Vogue誌の「世界でもっとも美しい10人」にも選ばれたガヤトリ・デヴィのスタイルを参考にしたという。

原題:Prem Ratan Dhan Payo(ヒンディー/2015)
脚本・監督:スーラジ・バルジャーティヤ
出演:サルマン・カーン、ソーナム・カプール、ニール・二ティン・ムケーシュ、アヌパム・ケール
音楽:ヒメーシュ・レーシャミヤー
配給:SPACEBOX
©️Rajshri Productions ©️Fox Star Studios

公開日:2020年2月21日(金)より東京 新宿ピカデリーほか全国順次ロードショー

『プレーム兄貴、王になる』公式サイト

『プレーム兄貴、王になる』資料・作品紹介

[全国のどこかで上映中]

マニカルニカ ジャーンシーの女王 1月3日より公開中

マニカルニカ

イギリス軍に抗うインド反乱軍を率いたラクシュミー・バーイーをカンガナー・ラーナウトが演じる『マニカルニカ』。脚本は『バーフバリ』シリーズや『バジュランギおじさんと、小さな迷子』を手がけたK.V.ヴィジャエーンドラ・プラサード。インドでの公開は2019年1月25日。

原題:Manikarnika: The Queen of Jhansi(ヒンディー/2019)
監督:ラーダ・クリシュナ・ジャガルラームディ(クリッシュ)
主演:カンガナー・ラーナーウト、ジーシュ・セーングプタガ、ダニー・デンゾンパ、スレーシュ・オベロイ、アトゥル・クルカルニー
脚本:V.ヴィジャエーンドラ・プラサード
音楽:シャンカル-エフサーン-ローイ
配給:ツイン
©️Esselvisionproduction (p) (LTD)

▼公式サイト
http://manikarnika-movie.com/

『マニカルニカ  ジャーンシーの女王』日本公開時資料

燃えよスーリヤ!!  12月27日より公開中

燃えよスーリヤポスター

先天的に痛みを感じない青年、スーリヤ。父と祖父に育てられ、香港映画から学んだマーシャルアーツで、敵に挑む。彼のヒーローは香港俳優。祖父の英雄は日本とも縁が深いインド独立の闘士、ネタジ・チャンドラボース。この対比が、世代差を表していて興味深い。

トロント国際映画祭でMidnight Madness賞(観客賞)、マカオ国際映画祭2018で新進俳優賞を受賞した作品が早くも日本公開。鬼才監督アヌラーグ・カシヤプも羨んだ、ニューウェーブなマーシャルアーツ映画『燃えよスーリヤ!!』は12月27日より全国公開中。

原題:Mard Ko Dard Nahin Hota (2018)
監督:ヴァーサン・バーラー
出演:アビマニュ・ダサーニー, ラーディカー・マダン、マヘーシュ・マーンジュレーカル、グルシャン・デーヴァイヤー
ヒンディー語/2018
配給:ショウゲート
©️2019 RSVP, a division of Unilazer Ventures Private Limited

▼公式サイト
http://moeyo-surya.jp

▼上記記事出典 Anurag Kashyap is jealous of these 2018 movies. See his list/ January 2, 2019/ India Today
https://www.indiatoday.in/movies/celebrities/story/anurag-kashyap-is-jealous-of-these-2018-movies-see-his-list-1421980-2019-01-02

『燃えよスーリヤ!!』日本公開時評論・資料

盲目のメロディ〜インド式殺人狂騒曲  11月15日より公開中

盲目のメロディ

盲目のピアニスト、アカーシュは、元俳優宅に演奏に招かれた際、妻の夫殺し事件に巻き込まれる。彼は現場を見ていたのか否か。今年のインド国家映画賞で俳優賞とヒンディー映画賞を獲った作品。豪メルボルン・インド映画祭での受賞イベントで、タブーが謎解きへのギモンを口にしたことがきっかけで、公開から1年が経ったときに「新たな解釈」が話題になった。監督は「明確な答えが出るような作品にはしなかった」のだそう。何度見ても新たな解釈が生まれるクライムスリラー。

盲目のピアニストを演じたアーユシュマーンは、もともとギターを弾けるミュージシャンではあるものの、役作りのためピアノを短期間で猛特訓し、劇中では代役なしで盲目のピアニストとして流暢に弾きこなしている。

当初「Shoot the Pianist」の仮題で製作され、フランソワ・トリュフォーへのオマージュが込められた部分がエンディングに登場する。インドの興収判定は「スーパーヒット」と80カロールに届かなかったものの、中国での大ヒットから、世界興収400カロール(40億ルピー)越えのボックスオフィスモンスター的作品。

原題:Andhadhun(ヒンディー語、2018年作品)
監督:シュリーラーム・ラーガヴァン(エージェント・ヴィノッド、復讐の町)
出演:アーユシュマーン・クラーナー、タブー、ラーディカ・アープテー(パッドマン)
音楽:アミット・トリヴェーディー
配給:SPACEBOX
©️Viacom 18 Motion Pictures ©️Eros international all rights reserved

▼公式サイト
m-melody.jp

『盲目のメロディ』日本公開時評論・資料

マッキー 復活上映  11月1日より公開中

マッキー再上映ポスター

思い続けた女性い恋を告白したその夜、悪党に殺された青年ナーニ。復讐への煮えたぎる思いから新たな生を得るが、それはハエ。ナーニを殺した社長は、ありとあらゆる手段をつかってハエを殺そうとする。忌み嫌われるハエに生まれ変わった男と、意思疎通をはかる彼女。悪党に殺された男の復讐の行方はいかに。

ハエ v.s. 人間の熾烈な戦いをCGで表現した痛快な娯楽作品。当時のテルグ映画界最高技術を駆使して作られた作品。S.S.ラージャマウリ監督作品の過去作が、『バーフバリ』の人気で再びスクリーンに復活。南印映画界で大活躍のサマンタ、デビューまもない頃の作とはいえ、今とはだいぶ印象が違う。この作品を観たら「誰かの生まれ変わりかもしれない」と感じ、虫を殺せなくなりました。

原題:Makkhi(テルグ映画『Eega』のヒンディー語版/2012年作品)
監督:S.S.ラージャマウリ
主演:スディープ、サマンタ、ナーニ
原案:V.ヴィジャエーンドラ・プラサード
音楽:M.M.キーラヴァーニ
配給:TCエンタテインメント
©️M/s. VARAHI CHARANA CHITRAM

▼公式サイト
http://www.tc-ent.co.jp/sp/makkhi_again/

ロボット2.0 10月25日より公開中

ロボット2.0

2018年全インドの映画興収トップ作品が日本公開中、評論家のレビューもなかなかよい印象。前作『ロボット』では、チッティは機能を停止され休眠中。そのころ、街中から消えたスマートフォンが凶器となり、殺人事件が起こる。バシー博士(ラジニカーント)は首謀者を探す中、人々を襲うスマホモンスターと対決させるため、封印したチッティを再起動。共演のモンスター役は、米経済誌『Forbes』の「もっとも稼ぐ俳優ランキング」4位に入ったアクシャイ・クマール(パッドマン)。

前作の破茶滅茶ぶりはかなり抑えこまれ、シャンカル監督、世界市場を狙うべくかなり洗練され、環境問題も意識した見応え十分の作品。

原題:2.0(タミル語/2018年作品)
監督:シャンカール(ロボット、シヴァージ)
出演:ラジニカーント、アクシャイ・クマール、エイミー・ジャクソン、アディル・フセイン(ガンジスに還る)
音楽:A.R.ラフマーン
配給:アンプラグド、KADOKAWA
©️2018 Lyca Productions. All rights reserved.

▼公式サイト
https://robot2-0.com/

『ロボット2.0』日本公開時評論・資料

ガリーボーイ 10月18日より公開中

ガリーボーイ

ムンバイのダラヴィスラムで生まれ育ったイスラーム教徒の青年。父は使用人。ラップとの出合いが、「生まれ」に縛られた彼の人生に変化をもたらす。ムンバイのストリートラッパー、Naezyの半生をベースにした物語。ベルリン国際映画祭で世界初上映された際大歓声で迎えられた作品が、満を持しての日本公開。

原題:Gully Boy(ヒンディー語/2018年作品)
監督:ゾーヤー・アクタル(人生は二度とない)
出演:ランヴィール・シン(パドマーワト)、アーリアー・バット(スチューデント・オブ・ザ・イヤー)、シッダーント・チャトゥルヴェディ(新人)、ヴィジャイ・ラーズ(モンスーン・ウエディング)
配給:ツイン
©️EXCEL ENTERTAINMENT and TIGER BABY

▼公式サイト
gullyboy.jp

『ガリーボーイ』日本公開時資料

シークレット・スーパースター 8月9日より公開中

シークレットスーパースターポスター

イスラーム教徒の家庭に生まれたインシアは歌手を夢見ていたが、厳格で、女性に対して差別的な考えを持つ父から歌を禁じられる。どんな状況にも耐え、インシアが夢に近づけるよう密かにサポートする母。自分の歌を発表したいと、インシアはブルカを被りYouTubeに歌の動画をアップする。「シークレット・スーパースター」と名乗り、たちまち人気を集めた彼女は、動画へのコメントを通じ、落ち目の音楽プロデューサー、シャクティ・クマールと出会う。

『ダンガル きっと、つよくなる』で父と娘を演じた、アーミル・カーンとザイラー・ワシームが再共演。社会問題討論テレビ番組「Satyamev Jayate(真実は必ず勝つ)」のホストも務める俳優のアーミル・カーンが、チャラくてダメな音楽プロデューサー役で笑いをとる。アーミルのマネージャーを長年務めたチャンダン監督のデビュー作。『ダンガル』はレスリングを通じ、父と娘の絆を描く作品だったが、本作は、歌手への夢を追う娘と母の無私の愛がテーマ。娘のために立ち上がる母の強さに、心が揺さぶられる。

原題:Secret Superstar (Hindi/ 2017)
監督:アドヴェイト・チャンダン
出演:ザイラー・ワシーム、メヘル・ヴィジュ、ラージ・アルジュン、アーミル・カーン
音楽:アミト・トリヴェーディー
配給:フィルムランド、カラーバード
©️AAMIR KHAN PRODUCTIONS PRIVATE LIMITED 2017

▼公式サイト

http://secret-superstar.com/

『シークレット・スーパースター』日本公開時資料

[名画座二本立て@キネカ大森]

《心の叫びを音楽に変えて》

『ガリーボーイ』と『シークレット・スーパースター』が「名画座2本立て」に登場。ムンバイのダラヴィ・スラムで育ち、ラップという表現を得て人生に希望を見出すムラド(ガリーボーイ)。インド西部、グジャラート州ヴァドーダラーで両親と弟と暮らす少女インシアは、歌手になる夢を持ち、YouTubeにソング動画を投稿する(シークレット・スーパースター)。二人の共通点は、イスラーム教徒の家庭に生まれ育ったこと。音楽に夢を抱く二人の物語を比較して見られるチャンスです。

ガリーボーイ ポスター シークレットスーパースターポスター

 

 

 

 

 

 

©️Excel Entertainment and Tiger Baby ©️AAMIR KHAN PRODUCTIONS PRIVATE LIMITED 2017

上映期間:2月14日(金) ~ 2月20日(木)

▼キネカ大森「名画座2本立て」ページ

https://ttcg.jp/cineka_omori/topics/2020/01181200_10154.html

[資料]

シークレット・スーパースター 公開時評論・資料

ガリーボーイ  公開時評論・資料

[イベント上映]

『マッキー』&『ダバング』マサラ上映@高田世界館(新潟)2月15日(土)

新潟高田市にある日本最古級の映画館、高田世界館。日頃から積極的にインド映画を上映してくださっている劇場が、復活上映の『マッキー』とともに、まもなく配給権が終了する『ダバング 大胆不敵』を上映。

『ダバング』の上映前には、作品をインドから買い付けてきた株式会社ビオスコープ社長の大向敦さんがトークに登壇。新潟県高田市まで足を伸ばす価値あるマサラ上映イベント。

マッキー再上映ポスターダバング

 

 

 

 

 

 

©️M/s. VARAHI CHARANA CHITRAM ©️Eros International Ltd.

▼劇場サイト
http://takadasekaikan.com/archives/10250

タミル映画『ペーッタ)マサラ上映@大阪 布施ラインシネマ 2月22日(土)

petta

 

 

 

 

 

 

インディアンムービーウィーク(IMW)2019で上映された、ラジニカーント主演『ペーッタ』(2019)を、布施ラインシネマ閉館上映にてマサラ上映されます。

日時:2月22日(土)16時30分より
上映館:大阪・布施ラインシネマ
主催:ラジニJP

▼ご予約は「ラジニ.jp」サイトにて受付中
https://petta.rajini.jp/

[作品紹介] ニューウェーブの旗手であり、ダイ・ハードなラジニファンでもあるカールティク・スッバラージが、伝統回帰的な「スタイル」重視のラジニ映画を撮ったとして話題になった2019年作品。ラジニファンが歓喜する、「ファンのための」ラジニカーントが描かれている。ヴィジャイ・セードゥパティ、トリシャー、シムラン、北からは、ナワーズッディーン・シッディーキー(バジュランギおじさんと、小さな迷子)まで、空前のマルチスターキャストで展開する非情なギャング・ワールド。

Netflixでも配信されているが、IMW上映版は、アジアが誇るラジニファン代表ラジニJP主宰の安田さんが字幕を担当。ラジニ映画を知り尽くす安田さんならではのトリヴィアに溢れた字幕に仕上がっている。アニルドによる音楽も爽快なテンポで、作品の熱をさらに高める。ラジニファンでなくてもお釣りがくるほど楽しめる作品。

監督:カールティク・スッバラージ
出演:ラジニカーント、ナワーズッディーン・シッディーキー、ヴィジャイ・セードゥパティ、トリシャー・クリシュナン、シムラン
音楽:アニルド
言語:タミル/字幕:日本語
©️SUN Pictures

トークイベント:インド映画が語るインドの顔(ピースボートとうきょう 2月26日〈水〉開催)

書籍『インド映画完全ガイド』の監修や、数多くのインド映画の字幕も手がけたアジア映画研究家の松岡環さん登壇のインド映画トークイベント。

日時: 2020年2月26日(水) 19時~20時30分(開場 18:30)
会場:ピースボートセンターとうきょう(東京都 新宿区高田馬場3-13-1-B1/JR・東京メトロ・西武新宿 高田馬場駅)
参加費:500円

▼詳細・お申し込み(ピースボートセンターとうきょう)
https://peaceboat.org/30363.html

[DVD発売タイトル]

あなたの名前を呼べたなら 2月5日発売

あなたの名前を呼べたならポスター

ムンバイで住み込み家政婦として働くラトナ。結婚が破談になってしまった雇い主、建築会社の御曹司アシュヴィンを、日々気遣って働く。そんな中、ラトナはアシュヴィンにある願いごとを申し入れ、それをきっかけに二人は親交を深めていく。インドの階級格差と因習にかねてから疑問を感じてきた、ロヘナ・ゲラ監督が投じた一石。インドの身分格差の現実を知るほどに、これは非現実的なストーリーだとわかる。だからこそ、ゲラ監督が描いたこのフィクションがひとすじの希望に感じられる。

(原題:Sir/ 2018)
出演: ティロタマ・ショーム, ヴィヴェーク・ゴーンバル, ギータンジャリ・クルカルニー, チャンドラチュール・ラーイ, ディルナーズ・イーラーニー
監督: ロヘナ・ゲラ
言語:ヒンディー、マラーティー、英語
字幕: 日本語
製作国:インド、フランス
販売元: アルバトロス

▼紹介ページ(アルバトロス)
https://www.albatros-film.com/archives/11845

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あなたの名前を呼べたなら [DVD]

『あなたの名前を呼べたなら』公開時の評論・資料

ラクシュミー 女神転聖 2月5日発売

ラクシュミー女神転聖

ラジャスタン州ジョードプルの少女サヴィトリは、武道家の僧から武術を学ぶ。成長したサヴィトリは、アメリカ・ラスヴェガスで青年サティヤと恋に落ち、二人は結婚を意識する。結婚すれば、サティヤが命を落とすと警告されるが、二人は結婚を断行。しかしサティヤはさまざまな事故に見舞われる。

古代インドの叙事詩「マハーバーラタ」のエピソードの一つ、「サヴィトリとサティアヴァン(Savitri and Satyavan)」の翻案。Times of India 記事によるとインドでは公開前、インドの太陽神サヴィトリが21世紀の女性に置き換えられているとの批判が高まり、パラム・ギリ監督にも脅迫が届いたという。

主演のニハリカ・ライザダはルクセンブルク生まれで、名作『C.I.D』(1956)等を手がけた映画音楽作曲家のO. P. Nayyarの孫。2010年にはミス・インディアUKの王冠を得て、世界ミス・インディア大会に出場。ロンドンのインペリアル・カレッジを卒業後、フルブライトの奨学金を得てアメリカのジョン・ホプキンス大学で心臓病研究をしていたエリート研究者という華麗なる一族的なキャリアを持ちながらも、ニューヨーク・フィルムアカデミーで演技を学ぶ。ベンガル語作品で映画デビューし、名前がない役をいくつか経験、本作でようやくヒロインデビュー。その後ヒンディー映画『Total Damaal』(2019)などに出演している。

原題:Waarrior Savitri/ 2016
※劇場未公開
出演: ニハリカ・ライザダ, ラジャット・バルメチャ, ルーシー・ピンダー, オーム・プリー, ロン・スムーレンバーグ
監督:パラム・ギル
言語:ヒンディー語、英語
字幕: 日本語
販売元: アメイジングD.C.
発売日 2020/02/05
©️Dr Bob Productions ©️Zahara Productions

▼紹介ページ(アメイジングD.C)
http://www.amazing-dc.jp/dvd/202002/dvd04.php

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[資料]

Satyavan and Savitri(Kidsgen.com)
https://www.kidsgen.com/fables_and_fairytales/indian_mythology_stories/satyavan_and_savitri.htm

Waarrior Savitri’ stirs up controversy (Times of India Jan 28, 2017)
https://timesofindia.indiatimes.com/entertainment/hindi/bollywood/news/Waarrior-Savitri-stirs-up-controversy/articleshow/53825467.cms

[補足] 『マハーバーラタ』のサヴィトリと太陽神のサヴィトリについて

確かに、英語資料ブリタニカで調べると、ラーマーヤナのサヴィトリと太陽神のSavitrは同一のようだが(https://www.britannica.com/topic/Savitri)、こちらの記述では(https://www.ancient.eu/Surya/)、Savitrは太陽神の一つという記述で、マハーバーラタについては触れられていない。こちらのブログ(https://ameblo.jp/prthivii/entry-12050421136.html)には、太陽神サヴィトリは女神ではないという記述がある。Times of Indiaの記事は正確なのか疑問を感じるが、それについての批判は出ていないようだ。

ガリーボーイ 2月19日発売

Gully Boyスラムに生まれ育った青年が、ラップと出合い、人生をつかんでいくドラマ。「インドのアカデミー賞」といわれるフィルムフェア賞(2020)で、13部門を受賞した本作。早くもDVDが発売される。
昨今、インドではDVDリリースが激減しており、本作のDVDも未販売。日本版が発売になるのはとてもありがたい。

 

 

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日本公開時資料

 

[公開待機中]

サーホー(原題)

サーホポスター

『バーフバリ』主演のプラバース、「アマレンドラ」「マヘンドラ」以後初の出演作品。シュラッダー・カプール(愛するがゆえに)と共演のアクション・スリラー。監督は特にヒット作経験がないスジートで、『バーフバリ』公開後、人気が瞬間沸騰したプラバース主演作に北の映画関連会社が権利を争ったようで、ヒンディーの大作に常に関わっているTシリーズや、ボリウッドの大手映画会社Yash Rajまでもが配給にかかわっている。

2019年夏のインド公開ではオリジナルのテルグ語、デフォルトでダビングされるタミル語に加え、ヒンディー語版でも公開。プラバースはヒンディー語を学び地声でダビングしたとのこと(IMDbソース)。インドでは製作費350カロール(35億ルピー)に対し、興収は430カロール(43億円、ソース:Boxoffice India)。予告編が公開に。

原題:Saaho(テルグ/2019)
監督:スジート
出演:プラバース、シュラッダー・カプール、ジャッキー・シュロフ、ニール・ニティン・ムケーシュ、ヴェンネル・キショール、ムラーリ・シャルマー
音楽:バードシャー、タニシュク・バグチ、グル・ランダーワー
配給:ツイン
©️UV Creations

公開:2020年3月27日(金)

公式サイト

https://saaho.jp/

Chhichhore(原題)

Chichchoreポスター

世界で大ヒットした『ダンガル きっとつよくなる』のニテーシュ・ティワーリー監督の2019年ヒット作『Chhichhore』。日本公開が早くも決定。

受験に失敗したラガヴは自殺を企てる。病院に搬送されるも、危険な状況が続く。意識不明のラガヴに、彼の父アニは、学生時代の昔話を語り始めるーー。

 

原題:Chhichhore(ヒンディー/2019)
監督:ニテーシュ・ティワーリー
出演:スシャント・シン・ラージプート、シュラッダー・カプール
音楽:プリータム

配給:ファインフィルムズ
©️Fox STAR Studios

2020年4月、シネマート新宿・心斎橋にて公開予定。

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